本の記録
読書感想文。
admin


http://jugem.jp/
http://biancca.net/
こどもの一生
05月 23日 * 19:48 * 中島 らも *
-- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- -- --
こどもの一生 (集英社文庫)
こどもの一生 (集英社文庫)
中島 らも

久しぶりに読みました。中島らも。
彼の作品を新たに読む機会は、もうないのが残念。

もともとは1998年に上演された舞台作品
中島らものホラーは面白い。主に小説だけれど面白い。

いい大人が孤島で子供に戻って暮らす精神セラピーを行ってる、という設定。
孤島にあるのは灯台と、ひとつの病院のみ。
そこに送り込まれてくる患者、男女合わせて5人。

元が舞台ということもあり、前半は細かいところに笑いが散りばめられほのぼのと進む。綻びは少しずつ、少しずつ。

***

中島らもの小説は、いつの間にかに捻じ曲がっている。
気を抜いて読みすすめているといつの間にか世界が反転してしまっている。
お気楽な話が、いつの間にかのっぴきならない恐怖へ。
何かがあるわけではなく、ゆっくりゆっくりと世界が反転していく。
実際に何が怖いというのでなく、この「気づいたらあたり真っ暗」感がたまらなく恐ろしかったりするのかなと。

いつの間にか反転した世界で、ホラーだからやっぱり人が死ぬのだけれど。
人の死ぬ描写、戦っている描写の描き方が私は好きです。
細部まで描いているのだけれど、その描き方のせいで非常に突き放した感じがする。

軽くネタバレ風味で書いてしまうと、最後に現れた人影の数、面々に唸ってしまいました。うまいなぁ。

本当に、この人の小説がもう読めないのが残念で仕方ない。
そんな事を思いつつあとがきを読んでいてなんだかやるせない気持ちになってしまいました。

・・・舞台も観たかったんだよなぁ。入江出てるしさ。。。。ちぇ。
-
/ 1/1 /