本の記録
読書感想文。
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草祭
11月 03日 * 22:09 * 恒川 光太郎 *
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もう、いい。すごくいい。
美奥という、ちょっと不思議な日本のどこかにある町を舞台にした、連作短編集(になるのかな)。
鬼がいたり、よくわからないけれど人の領域じゃないものがあったり、
当番制の守り神がいたりするのだけれど、
この方の小説は、「ちょっとそこの路地を入ってみたら異界だった」
という、日常と隣り合わせの不思議な感じがあって、これはなんだかとても日本的だなぁと思うのです。
ハリーポッターも、ダイアゴン横丁に行くには決まった場所を杖で叩かなければいけなかったり、
9と3/4番線だって壁に激突しなければいけなかったりして、
私たちが普段目にしている日常のすぐとなりにある風はある。
けれどしっかり境目があるよね。「このレンガを叩く」とかさ。

恒川光太郎の異界への入り口は、なんだかはっきりしていない。
しかも、そこは神の領域だったりするのだなぁ。
八百万の神様が大暴れしている領域、みたいな。

日本の神様ってこわい。
いいこととかわるいことって私たちが思っている基準は、所詮人間のつくりあげた基準であって、
そんなものは人以外のナニモノにも通じない。
根本から違う法則で動いている世界ってやっぱりこわいし、ぞくぞくするし、わくわくする。
この季節に読むにはこれ以上ないくらいハマる本でございます。

短編だし。薄いし。読みやすいし。

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夜市(2度め)
11月 02日 * 22:35 * 恒川 光太郎 *
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読み直し。色々事情あってこの本はこれからちょいちょい読み返すことになりそう。
何年か前に読んだ小説なのだけれど、細部もわりと大事なところも見事にスコンと忘れていたなぁ。と。
そしてやっぱりすごく面白い。

私の大好きな世界観そのままなのです。
夜市と風の古道という2作品が収録されているのですが、風の古道が好きです。

夜市も好きだしとてもいい小説です。

なんていうかこの小説は、薄くて短いのでぜひ機会があったら手にとってほしいと思う。
この作家さんも、好かれ嫌われ激しいのですが。

読んでいて気持ちのいい文章。さらさらと読み進めてしまうのだけれど、ふと気づくとすんごい恐ろしいことが書いてある、という感じ。
日本的な、ウェットな恐怖、不気味さ、そしてどうしてもそれに惹きつけられてしまう感じ。
さくっと読めてしまうボリュームも、いいひとにとってはいいのかもしれません。

私は重たくて長い話のほうが好きなので、もう少し長ければいいのに。。。って少し残念。
だってあっという間に現実に帰ってこなきゃならないんだ。短い小説は。

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夜市
09月 01日 * 19:50 * 恒川 光太郎 *
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夜市 (角川ホラー文庫 つ 1-1)
夜市 (角川ホラー文庫 つ 1-1)
恒川 光太郎

夜市が来るよ。夜市が来るよ。
みたいな感じで始まるホラー小説。
ホラーというよりは不思議小説。
のぞんだものが何でも手に入る市、「夜市」。
ごくごく普通の大学生、いずみはひょんなことから高校時代の同級生の男の子に連れられて夜市に足を踏み入れてしまう。

夜市の風景、出てくる登場人物、様々な妖怪、どれをとっても懐かしい。
子供の頃、普段よりも遅い時間まで縁日で遊んだ夜みたいな。
そういう怖さと懐かしさのある作品でした。

同時収録されている「風の古道」のほうもまた、少し昔の日本っていう香りがぷんぷんしていて大変楽しめました。
千と千尋の神隠しのような。悲しい生い立ちだったり衝撃だったりするのだけれど、どこかすべてが現実から遠い。
思いのほか面白くて一気に読んでしまった本です。

次回作が楽しみです。(私は文庫派)
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