本の記録
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後宮小説
11月 02日 * 07:49 * 酒見 賢一 *
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評価:
酒見 賢一
新潮社
¥ 500
(1993-04-25)


面白かったです。

あらすじだけを読んだら結構な重たさの話なのです。
ひとつの国が沈む話ですから。
けれど話中には、その深刻さや重たさがほとんど感じられない。
それは小説の構成や描写の仕方だと思うのですが、すべてが非常にさらっと描かれている。
きっとこれが物足りない人にはすごく物足りないのだと思う。

いくら当事者の一大事とはいえ、はるか遠い時代のはるか遠い国で(舞台は中国のような架空の国が舞台)
起こった出来事は、私達からしたら非常に遠いどこかの話にすぎない。
そういう距離を意識させる小説のつくりだった気がします。
ある意味神の視点で物語っているだけに、人の心の機微や何かも非常に冷静に描いている。

なんだか私達が日常的に目にしたり耳にしている政治だとか国家だとかそういうものを、
台無しにしちゃってる小説ではあると思います。そういう意味でもとっても面白い。
世の中の出来事なんてなんの意味もないよ!っていう。

主人公である銀河のキャラクタもなかなか爽快ながら、私が目を話せなかったのは渾沌。
この人の自由っぷりが素敵すぎた。
国なんてでっかいものだろうがなんだろうが、所詮人ひとりの考え及ぶ範囲なんて等身大にすぎないよね。
なんてことを思ったのでした。

しかしこの人のキャラ、目を引くようになるのは最後の最後っていう。


大変おもしろかったので、また追っかけて小説を買ってみようかと思いました。

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