本の記録
読書感想文。
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贖罪
11月 22日 * 22:17 * 湊 かなえ *
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日本で一番空気のきれいな町で起きた殺人事件。
犯人は捕まらないまま、時効の期限だけがすぐそこにやってくる。

その殺人事件の関係者である4人の女性と被害者の母。
物語はこの5人の独白という形で進んでいく。

ひとりが語り終えるたびに浮かび上がってくる事実と事件の真相。
被害者の母の印象が物語の最初と最後でまるで違って見える。

湊かなえの小説に出てくる怖い女の人って、モンスターに見えて実はものすごく母だったり女だったりする。
最後にはきちんと等身大の女性に見えるのだからすごいと思う。


呪いってあると思うのです。
13歳の少女4人は被害者の母親によって呪いをかけられてしまう。
呪いの期限前にして、その呪いが呪った本人含めて全員にかえってくるというようなお話。
オカルトな話ではないのです。

人を呪わば穴二つっていうのはきっとこういうことを言うのだと思う。
一人の人間が死んだことで、どうしようもなく人生を狂わされてしまった4人の女性。
けれど呪いが解ければ、徐々に徐々に本来の姿に戻っていくんだろうなあ。と思いたい。

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少女
11月 02日 * 08:19 * 湊 かなえ *
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「告白」から比べると、なんという青春!という小説でした。
子を持つ母の身として、告白の主人公には非常に共感するところがありました。
あの物語は非常に重たいものだったけれど、実はラストのシーンですっきりした自分もいました。

今回の小説、感想を一言でいうなら「リアルねー」っていう感じ。
高校生の女の子が3人。三人三様に、重たい傷を抱えている。
学校裏サイト、私が学校に通っていた頃にはなかったものです。が、
こういうものがあるせいで、今のいじめって昔に比べてもっとずっと陰湿に深刻になっている気がする。
ネットの匿名性と実際の学校がくっついているのだから。

今の子は本当に、生きるのが大変だなぁ。

人の死を見たい!!という願望にかける夏休みのお話。
その夏休みの間に、彼女らはそれぞれに自分の傷を自分で乗り越えて、少し強くなる。
傷ついて辛くて大変な時って、自分の傷で頭がいっぱいで他の人や周りの景色を観る余裕がない。
けれど、ふと周りを見渡せばみんなそれなりに傷を抱えていたり、乗り越えていたりするし、
自分に向けて助けてくれようとする手だってたくさん伸びているものだったりします。

そういうふうに気づく人の手や助けほどありがたいと思うことはありません。
人に感謝をすることと、他人の痛みに敏感になることは、結果的に自分を楽にすることだよね。

なんてことを再確認したり。
なかなかさわやかな読後感でしたので、割りとオススメです。

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