本の記録
読書感想文。
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ファンタジーのこと
11月 02日 * 22:51 * ほんのはなし *
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読書感想文ブログ(このブログのこと)を作っては放置し、作っては放置している私ですが、本は好きです。
私の好きな児童文学の話でもしようかなと。(この文章は2011年の12月くらいの文章です。転載転載)

児童文学のよいところ。

1.読みやすい
2.わかりやすい。
3.終わり方もすっきり。
4.わりとファンタジーが多い。

こんなところでしょうか。

読みやすいこととわかりやすいことはすごく大切な事だと思います。
本当にそれはすごく大事な事だと思います。
ファンタジーが多いのがよい!というのは、私がファンタジー好きだからにほかなりません。
子供の頃から、虚構の世界はお手軽現実逃避ツールだったのだ。
どうせ現実逃避するならば、空が飛べたり魔法が使えたり、ここではないどこかへ行って帰ってくる話がいいに決まってる。
ここで大事なのは、帰って来られる物語であることです。
帰ってこれないと無駄に不安になってしまうんだ……!


まだ、本屋さんに行けば青い鳥文庫まっしぐらだった頃。
私の地元には月に3回ほど縁日がありまして。
月に3回ほど、神社や寺へ向かう参道には夜店が並んでいました。
そんな地域で育った私は、縁日という響きは月に3回やってくるおねだり日だったりしたわけです。

参道へ向かう商店街の中に、小さな本屋さんがありました。
縁日で本を買ってもらうのが楽しみで仕方なかったのです。
あとたまに買ってもらえる31アイス。

本屋さんに行ったら、とりあえず児童文庫のコーナーへ行きます。
そこから、「佐藤さとる」を探すのが定番のパターンでした。
大抵新しいコロボックルは出ていない。たまに新しいのが見つかると喜んで買ってもらう。

本屋といえば縁日のコロボックルと3日のりぼん。

なんかそんな典型的なおとなしい小学生女児でございました。


最近このコロボックルシリーズが一般文庫で出版されています。
懐かしさでいっぱいになりながら、本屋で新しいのを見つけると買ってきて読んでいます。
児童文庫の時代から25年近く経ってるのにやってることが変わってない。うむ。

このシリーズは、私と同じように北海道の小人と「せいたかさん」たちに心奪われた人たちがたくさんいるんじゃないのかなと推測しております。
なんせこの物語の中では、「せいたかさん」はコロボックルたちに選ばれた人間なのです。
私もコロボックルに選ばれたい!ってときめいてた子供たちは、きっとたくさんいたはず。
私だってときめいてた。
コロボックルが来たらどんな手伝いしてあげられるだろうとか考えてた。

コロボックルシリーズの素敵なところは、異世界には行かないというところ。
コロボックルは私達と同じ世界で、極力人間に見つからないように生きている。
アマガエルスーツを着てアマガエルに擬態してみたり、もんのすごく素早く動けたり。

なんだかその、「注意深く見ていればもしかしたらコロボックルが見つかるかも知れない!」っていう感じが何にもましてよかったんだと思う。
一般文庫版のあとがきに、コロボックルの物語は著者である佐藤さとる氏の楽しい空想を形にしたものだった。と書かれていて、大人の私はとても羨ましかったり嬉しかったりしたのです。
自分の楽しい空想が、日本中の子供たちの楽しい空想になるなんてすっごく幸せな事だと思うのです。
私がわくわくしたあの世界を作った人は、同じようにわくわくしながらこの世界を作ったんだって事がとても嬉しかったのです。


そんなわけで、子供時代にコロボックルにがっつりやられちゃった人は本屋さんでもう一度会ってみるといいと思います。
もし、子供のいる人なら、きっと子どもと一緒にわくわくできると思うのです。
我が家の小さい人達は「読む読む」と言ったきり読んだ気配がありません。
……。いいんだ。つよくいきるんだ。


コロボックルにやられつつ、怪人二十面相にも若干やられつつ、小学校をもうすぐ卒業しようかという頃に私はとんでもない物語と出会いました。
映画「ネバーエンディングストーリー」。
いじめられっこのバスチアン君が、古本屋で盗んできた小説を読んでいくうちに、その中の世界に入り込んでさらにその世界を救う救世主になってしまう、というとんでもなくわくわくする映画でございました。

映画を観た私は、「これの原作が読みたい!!!」と強く思ったのですね。で、12歳のお誕生日におねだりして買ってもらったのです。
当時、2800円の本は縁日では気軽に買ってもらえませんでしたから。。。
ウキウキしながら読み始めたその小説は、中盤にさしかかって私の度肝を抜きます。

本はまだ半分くらいしか読み終わっていない。なのにどう考えても、これは映画の終盤だ。映画の終わりの先に何があるんだろう?

果たして、映画のハッピーエンドの先には、非常にリアルなファンタジーのお話が展開していました。
あちらの世界の救世主で英雄となったバスチアン少年は、なんでも望みを叶えられる権利を得るのです。
しかし、バスチアンの知らないところで望みを叶えた代償が支払われます。
いじめられっ子でお友達のいなかったバスチアンは、この英雄になったあとのものがたりでたくさんのことを学び、少し大人になるのです。

はてしない物語の本当のテーマは、映画にならなかった部分にあります。
この映画版のネバーエンディングストーリー、実は私は2と3を観ていません。
見ていないので、映画での続編が小説の後半を取り扱ったかどうかを知りません。
この先も観るつもりはありません。
私が小説で感じた衝撃や感動は、映画で焼き直したくないと思っているからです。
12歳の時にあの物語に出会って、私は本当に幸せだったと今でも思っています。
ちなみにエンデは「モモ」や「サーカス物語」「鏡の中の鏡」なんていう素敵な物語も書いています。
どれもとても好きな物語だし、どれも素敵に苦くてファンタジー。


洋物が出たので次も洋物で行こう。
有名になりすぎた感のある「ハリー・ポッター」。
とってもウキウキワクワクする魔法のお話でございました。
信じること、お友達や恋人や父や母、先生への愛の話でもあります。
ハリーの親代わりとなって、一番ハリーの成長を末永く見守っていたダンブルドア。
ダンブルドアのあの感じは、きっとお父さんな感じなんだろうなぁと思ってみたり。
ダンブルドアがいい教師なのは、誰もの父親だったからなんじゃなかろうかとか。
しかし戦闘シーンといい大騒動のシーンといい、出てくるキャラクターといいどの人も可愛げがあって素敵なのです。
魔法学校やホグズミート、ダイアゴン横丁の作りやディティールの細かさ、さらにロンドン駅の9と3/4番線なんていう、その気になれば触れてこれてしまうようなところが入り口になってるのが本当にいい。
9番線と10番線の間の壁に向かって突っ走るんだよ?なんて素敵な入り口なんだ……!

全部で7作品という超大作だけれど、最後の最後で1冊目に出てくる伏線の回収があったりして、
長い物語としても本当によく出来たお話だと思います。
映画しか観ていない人は、元気と時間と機会があったら賢者の石くらいは読んでみるといいと思う。


さて、一転して日本のファンタジーの話をしようか。

上橋菜穂子の守り人シリーズ。
NHKでアニメ化したりしているので、知っている人は知っているお話なのじゃないかなと思います。
これもシリーズもので全部で10冊くらい出ているのかな。
児童書で出されたものが、これまた何年か前から一般文庫でも提供されていて、一般文庫のほうも無事完結いたしました。
ちょーかっこいい30代の女用心棒が主人公。
舞台は架空の世界のお話なのだけれど、その中で繰り広げられる物語はなんだかとてもリアル。
若くて希望も夢もいっぱいな子が世界を救うのでなく、成熟した大人でそれなりにがっつり傷も抱えている主人公が、自分の在り方や何かに苦悩しながらばっさばっさと敵をなぎ倒しつつ依頼主を守る。
ひとりで生きるってことに関して、非常に身につまされる物語です。
ひとりで生きることは格好良い。かっこいいのは背負うもの背負っているからなんだよなぁと思う。

あと、上橋菜穂子の小説は、出てくるお食事がものすごい美味しそうなのがにくい。
本当に美味しそうで参ります。
狐笛のかなたや獣の奏者も甘すぎず地に足のどっしりとついた感じで好きです。
早く獣の奏者が完結しないかなぁ。。。


流れで梨木香歩。

何年か前に「西の魔女が死んだ」が映画化しました。
映画もよかったけれど、小説読んでたからよかったのかな。。。

さておき。
この方の小説はずっしり。
この世界はこの世の中はこうなっていることを、こんなに素敵に描ける作家さんはあんまりいないと思う。
そんな感じなので、何がいいってうまいこと言えないのですが。
うまいことが言えないので説明しようと思うとすごく文章が短くなる。
だけどね、本当に好きな小説であり作家さんなのです。

ぜひ。ぜひ。


まだまだもうちょっと紹介したい児童文学作家さんはいるのですが、なんだか長くなったからこのへんで!
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